タイムアタック(発達障害)

2020.9.10
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仕掛けクリップ

小学生や中学生の生徒を指導する際、必ず行うことがあります。それは問題を解く時に制限時間を設けて時間を計りながら解いてもらうことです。勉強が苦手な子や発達障害を持っている子の場合、最初はほとんどの子が時間を計ることに対して「絶対にいやだ!」、「時間を計るならもうやらない!」など強い拒否を示します。理由を聞いてみると「時間を計られると焦っちゃってなんかわからなくなる」、「気になっちゃって集中できない」など自分のペースが乱されることが嫌だと感じているようでした。まずは問題を理解し解けるようになることは大切なのですが、学年が上がるにつれ授業の小テスト、学校の定期テスト、そして高校入試など制限時間内に解かなければならない場面は必ず出てきます。そのため、その場面でも焦ることのないように普段の授業から漢字、計算問題、英単語など科目、内容問わず時間を計ることを徹底しています。

とは言っても時間を計ることを嫌がる子にやってもらうのはなかなか苦労します。そんな生徒さんに対して私が実践した例をひとつふたつ紹介します。

まず一番最初に時間を計ってやらせるときは、必ず

□満点を取らせるレベルだけの問題に絞る

→簡単にできた、と思わせたい。

□制限時間を長めに設定する

→時間も余裕でできた、と思わせたい。

 

以上二点に注意しました。

これらはタイムアタックに対してのハードルを下げて、「簡単にクリアできた」「タイムアタックなんて楽勝」という体験をさせることを目的にしています。

そこから例えば10問中1問だけ少し難しい問題を混じらせたり、時間を少しずつ縮めたりといった「徐々に負荷をかけていく」ことをしていきました。(ジャンプの小テストと同じ理論ですね。小テストについては深澤先生コラム「 小テストとは 」を是非ご覧ください)

 

数ヶ月もたつと、段々タイムアタックにも「慣れ」が生じてきます。そこで次に私は「じゃあ今日は先生と競争しよう。先生に勝ったら宿題をちょっとだけ減らしてあげる。」と勝負を持ちかけました。「えー勝てるわけないじゃーん。無理無理。」「大丈夫、もちろんハンデはあげるから。○○君は枚でいいけど、先生は枚解くよ!」などと会話をしているうちに生徒もこれならほんとに勝てるかもと思ったのか「じゃあやる!勝ったら本当に宿題減らしてね!」「じゃあどっちが勝ったのかきちんと調べないとだめだから時間を計りながらやるね。」「うーん。しょうがないなぁ。」と時間を計って勝負することを受け入れてくれました。

実際に問題を解く時も私に勝つために時間を気にしながら一生懸命取り組んでくれました。結局その時の勝負は私が勝ったのですが、「勝負は先生の勝ちだけどすごいよ!こんなに短い時間で終わったよ!」と言うと、悔しかったのか、短い時間で終わったのが嬉しかったのかはわかりませんが、その生徒さんはその後いろんな科目で勝負を挑んでくるようになり、徐々にですが勝負以外の時にも時間を計ることができるようになりました。

なぜ時間を計るのか。その意図を生徒に説明するのはなかなか難しいことです。だからこそ生徒が自然にやりたくなるような「仕掛け」と「きっかけ」を与えることが私たち家庭教師の役割ではないかと思います。

 

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〇橋本先生コラム「小テストの重要性」

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