家庭教師の独り言(発達障害)

2020.6.7
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想いクリップ

発達障害やグレーゾーンの子供、特に小学生と中学生を何人も担当してきましたが、生徒さんと親しくなってくると、こんな質問をされることがあります。

「せんせー、せんせーって授業やってて楽しいの?」

私はいつもこう答えます。

「楽しいに決まってんじゃん!楽しくなかったら、仕事にはしてないよ!!〜君との授業は特に楽しいよ!」

こう答えると、生徒さんは少し恥ずかしそうに、はにかんだ笑顔を見せてくれます。

 

親御さんにそういったやりとりの話を報告したりする時にわかるのですが、大体この質問があった時はどの生徒さんの場合も、学校の先生等から

「キミは、本当に手がかかる」
「他の生徒の妨害をしている」

などといった子供の感受性をないがしろにするような傷つく発言を受けた直後だったりします。

 

「せんせーって授業やってて楽しいの?」

質問の意図は、「先生が仕事としての家庭教師を楽しいと感じているか」を知りたいのではなく、「先生は自分のような手がかかる(と周りから言われている)人間に勉強を教えることをどう思っているのか、本当は面倒くさいと思っているのではないか」を確認したいのです。

子供にとって学校の先生はとても影響力のある大人です。そんな大人から「手がかかる、妨害をする生徒」というレッテルを貼られると、大抵の子供は劣等感や疎外感を持ってしまいます。教師側が放つ些細な一言が子供を深く傷つけ悩ませるのです。そこからくる自己肯定感の喪失、自分への期待の低下がそういった「自分はどう思われているか」の確認に表れているわけです。

 

発達障害という症状が世間一般に認識されるようになって数年以上経ちますが、マイナスのイメージだけが一人歩きしているように思えます。発達障害やその周辺にいる子供と日々向き合う現場の教師でさえ、今なお発達障害への理解が乏しく、偏見と誤認識で誤った発言や行動をする人もいます。どんな教師、どんな担任に当たるかは運に左右されるとしか言いようがありませんが、運悪く、そのような教師にあたってしまうと、最悪不登校になる可能性もあるわけです。実際そうなってしまった子供を何人も見てきている立場としては、子供の何気ない質問や興味の裏に隠された『想い』に気付いてあげる、配慮してあげることがとても大事だと思います。

 

「せんせー、せんせーって授業やってて楽しいの?」

本当に純粋に疑問だったのかもしれませんね。『手がかかる』はずの自分と授業をしているのに、私が笑いながら楽しく授業をしている姿が。

けれど実は本当に楽しんでいるんです。もしかしたら、生徒以上に楽しんで授業をしているかもしれません。なぜなら自分が楽しめない授業を、生徒さんが楽しめるはずがありませんから。勉強には環境も大事だと言いますが、その入り口は生徒さん自身が『楽しい!』と思える勉強の場を提供してあげることだと思います。自分との授業がその入り口になってくれたら、家庭教師としてこれ以上嬉しいことはないかもしれません。

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