現代の小学生の算数カリキュラム(発達障害)

2020.8.13
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算数は大変クリップ

小学生のお子様を持つ保護者さまへ、今回は「今の小学生はお母様・お父様の小学校時代よりも勉強が大変!」というお話をさせていただきます。

「え?そんなに変わっていないでしょ?」と思われた方は是非お読みください。

 

もし、お手元に教科書があれば厚さを感じてください。ものすごく『分厚く』なっています。これは紙の質がしっかりしたわけでも、文字や数字が大きくなったわけでもありません。

今の小学生は一昔前と比べて学校で学ぶ内容が質・量ともに大変になった、ということなのです。昭和時代と比べてというよりも、2000年初期と比べて、ここ数年間だけでかなりの変化が起こっているのです。

 

具体的には、

質・・・中学校で扱われていた単元が小学校で習うようになった!

量・・・扱われる単元が増えたことで習うことが増えた!

ということが挙げられます。

 

国語や理科、社会でも同じことが起きているのですが、特に算数が最も大変になった科目でして、いかに大変かをお話していきたいと思います。

 

まずはこちらをご覧ください

 

こちらはプロ家庭教師のジャンプが発行している『現在の小学校における算数の単元一覧』になります。教科書の目次が学年ごとに並んであると考えてもらって結構です。

この6年生にある『文字と式』『比例と反比例』『対称な図形』『順列・組み合わせ』『資料の調べ方』は、以前は中学校で習っていた単元なのです!

これが今の子供達は小学校6年生で学習するようになっているのです!全て異なる単元5つが中学校から小学校に降りてきているのです!

これだけでも質において大変になったことがおわかりいただけるでしょうか。

しかしさらに事態は深刻です、、。

この中学校→小学校に降りてきた5つの単元の影響で、今まで6年生で習っていたことは5年生に降りてきて、5年生で習っていたことは4年生に降りて、4年生で習っていたことは3年生に降りてきて、、、、、と玉突き的に前倒しになっており、結果として小学校全体で習う量がものすごく増えているのです!!

その量なんと、ゆとり教育時代と比べて小学校算数全体で約4割増、教科書のページ数にして1.7倍程も増えているのです!

そりゃあ教科書も分厚くなりますよね、、。

 

ですから、6年生になって急に中学校でやっていた内容になるから『つまずく』のではなく、全ての学年が以前より難しい内容を勉強するようになったため、どの学年からでも『つまずきやすく』なっているのが現代の小学校算数なのです。なぜなら、本来この年齢にはこの内容が適しているだろうと、議論に議論を重ねて完成されてきた年相応の単元が、もっと早い年齢で扱われるようになったわけですから。この「つまずきやすさ」は特に学年が低くなるほど顕著に現れています。

こちらはさきほどの単元一覧の低学年「計算」「数量」分野を拡大したものです。

 

2年生にある『かさ』『時刻と時間』は以前は3年生で習っていた単元です。

この影響で『時計の見方』は以前2年生で習っていたものが1年生で今は習っています。

低学年でみたときに、この2年生が一つのつまずく鬼門となります。扱う『時刻と時間』や『かさ』『長さ』の単位、そして覚える量がいっきに増える『九九』と、かなりの強敵が揃っているからです。特に発達障害や認知に特性ある子供にとっては、まだ生活において時間の概念、時間感覚が身についていないことも多く、「何時何分」「何時から何時まで」といった問題や、少し難しい単位の計算などはとても理解が困難だったりします。

『分数』にいたっては昔は4年生で初めて出てきていたのです。それが今は2年生で習うわけですから、ほんとに大変です。

 

カリキュラムの難易度が高くなり、且つ早期化し、結果としてどうなっているか。

以前なら1年生から3年生までの三年間でゆっくり教わり、理解できたはずが、このような現代の厳しいカリキュラムのせいで授業についていけなくなる子供が増えているのです。これは発達障害(ADHDや自閉スペクトラム、学習障害)や認知特性の大小関係なく、普通級の定型発達児童においても増えています

また、現場の教師がこの増えたカリキュラムをこなすために授業をカリキュラム通り進めていくことに手一杯になっており、その速いスピードで進む授業についていけない子供たちのフォローまではできていない、ということも問題になっています。

そしてこのスピードと難度で進むなか、いわゆる『カラーテスト』で毎週毎週、周りと比べて点数で評価されていくのですから、ついていけなくて困っている子供にとってはドンドン自信を失っていくことになりかねません。(カラーテストが何かについては、深澤先生コラム「小学生のカラーテスト平均的」をお読みいただければよく分かって頂けると思います。)

こういった今の小学校のカリキュラムの現状を保護者さまがしっかり理解して、お子様に何かしらのフォローを考えてあげてもらえればと思います。

 

本当に今の小学生は大変なことがおわかりいただければ、幸いです。

 

 

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