発達障害と特別支援学級(発達障害)

2020.8.16
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特別支援学級クリップ

プロ家庭教師のジャンプには、発達障害を抱えた生徒さんや、診断名はつかなくても発達障害周辺に位置する生徒さん(いわゆるグレーゾーン)が多くいらっしゃいます(2020年段階で在籍生徒の約8割がなんらかの特性を抱えています)。

そういった生徒さんの保護者様からよくいただく相談が、特別支援学級へ通わせるべきかどうかということです。特に小学生の子供を持つ保護者の方々からの相談をよくいただきます。

 
ではまず始めに、ジャンプに在籍している生徒さんの特性や入会に至る経緯についてお話させていただきます。


ジャンプに在籍している生徒さんの特性や入会に至る経緯


特性について

 
大きく2つに分かれます。

①発達障害の診断名がついている子供
②診断名はついていない子供(いわゆるグレーゾーンにいる子供)

①の場合

発達障害を抱えた生徒さんといっても様々な種類があり一括りにはできませんが、主には以下の3つとなります。

ASD=自閉症スペクトラム
(ジャンプに在籍する生徒さんの場合、重度の自閉症や中度以上の知的障害を伴うお子様は比較的少なく、軽度の自閉症や軽度の知的障害を伴うケースが大半です。療育手帳を取得している生徒さんもいらっしゃいます)
ADHD=注意欠陥多動性障害またはADD=注意欠陥障害
(ジャンプに在籍する生徒さんの場合、忘れ物が多い、注意散漫で集中が持続しない、プリントなどをすぐなくす、整理整頓ができない、時間を守れない、計画を立てられない、ノートが取れない、すぐボーっとなる、落ち着きがない、事実ではないことを嘘をついているという自覚なく話す、などの傾向があります。ストラテラやコンサータ、インチュニブといった薬を服用している子の場合、症状が緩和されていることもあります)
LD=学習障害
(ジャンプに在籍する生徒さんの場合、特に「書くことが苦手、漢字を覚えられない、英単語を覚えられない、覚えてもすぐ忘れる、といった面で困っている生徒さんが大半です)

※ASDやADHD,ADDは、知能検査の数値によって診断名がつくのではなく、知能検査時の親からの聞き取りや子供に対する行動観察によって診断されます。

②の場合

診断名はつかなかったものの、WISCⅣなどの知能検査において数値(全IQ、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度)にバラつきがあり、そのせいで学習面において困っている子供達が該当します。

入会に至る経緯

 
①②いずれも、幼児期に親や周囲の大人が、子供のちょっとした言動が気になり、知能検査を申し込まれることが多いようです。メジャーな検査でいいますと、WISCⅣや田中ビネーといった検査があります。(これらの検査は子供の認知機能を調べる知能検査となります。自閉症・ADHDといった診断はこれらの知能検査の数値で判断するのではなく、検査時における行動観察によって指摘されます。検査の結果説明は、その検査機関や担当者によってかなり差があるようで、かなり細かく所見を書いて情緒面や学習面の関わり方をアドバイスしてくれる場合もあれば、書面すらもらえずに口答で簡単に数値結果を言われるだけのケースもあるようです。)

そして小学校入学前の就学前相談の段階で、小学校を普通級にするのか特別支援学級にするのか選択を迫られます。どちらが子供の特性に合う環境なのか、とても難しい選択だと思います。夫婦間や親子間で意見が違ったりすると尚更悩みも大きくなるでしょう。また、小学校によって特別支援学級の様子もかなり異なるため、一概にどちらが合うかわからないということもあります。


普通学級か特別支援学級か


普通学級か特別支援学級か

特別支援学級へ進む場合

 
特別支援学級には、知的障害の児童を対象とした「知的学級」と、情緒面で問題を抱える児童を対象とした「情緒学級」の2種類あります。いずれも授業内容が通常学級とは異なる易しめのカリキュラムで、スピードもゆっくりと進むことが多いようです。
そのため、入学後しばらくして、

普通級になるべく近い内容をやらせたい
ずっと同じことを繰り返しているだけでなかなか進まないのが不安
いずれ普通クラスに戻りたいので、戻った時についていけるようにしておきたい

といった要望からジャンプへ入会される方が多いように感じます。特に、「情緒面で不安があったので特別支援学級に入ったけれど、知的級の子供と一緒の授業で本人は物足りなさを感じている。先行きに不安がある」という方が最近は増えてきたように感じます。一度 特別支援学級に入ると、そこから普通学級へ移ることはかなり難しいため、入学当初から特別支援学級を選択する場合、学力面でどうなっていくのか、本当に大丈夫か、しっかり話し合っていく必要があります。幼稚園児(特に年中、年長さん)の段階で、普通級に入ってついていけるようにするための基礎学力(ひらがなの読み書き、数の概念、簡単な足し算など)を身につけてほしい、という要望でジャンプに入会するお子様もいらっしゃいます。

普通学級へ進む場合

 
一方、知的面や情緒面で困りごとを抱えながらも入学当初から普通学級に入った場合、小2~小3あたりで集団授業のスピードについていけなくなる子供が多い気がします。特に漢字の書き取り、算数の文章題で何算をすればいいのか、などでつまずく子がとても多く、学校で授業中に行われるカラーテストの点数で如実に表れてきます。1年生の時は漢字もある程度書けていたが2年、3年とだんだん漢字を覚えられなくなってきた、たし算の時にたし算の文章題、ひき算の時にひき算の文章題、はできていたが、たし算とひき算どちらになるかを問われる文章題だと対応できなくなってきた、などです。
そして、、

特別支援学級のほうがスピードも緩やかで落ち着いて過ごせますよ
普通級の授業についていけていないので可哀そうですよ
授業中、一人だけ参加できていない様子ですよ
障害を抱える中、無理をして通常学級に通うことはお子さんにとって負担が大きいのでは
いつでも普通学級に戻れるので一度環境を変えてみてはどうですか

などいろいろと、子供の為という観点から、支援級へと誘導されることが多いようです。

これから特別支援学級への道を考えていらっしゃる親御様へは、あくまで最終結論を下すのは保護者であることを前提に、私が以前担当した一人の生徒さんの実例をご紹介させていただきます。


普通級から特別支援学級への転籍を断った実例


事例)O君 中学1年生

入会時の状況

 
ADHDとアスペルガー症候群の特徴を持つ生徒さん。
コミュニケーションが苦手で、静かに人の話を聞くことができず、問題が解けないと癇癪を起こしてしまうような面あり。小学校低学年の頃はなんとか親も勉強をみたりして授業についていけていたが、高学年になるにつれてテストの点数もどんどん下がっていってしまった。5年生の冬に6年生からは特別支援学級への移動を学校側から強く勧められたが、本人の強い意向(普通級にいたい)もあり、6年生も普通級に。そして中学も本人の希望で普通級に在籍。しかし、中学入学後、

転籍を勧められた理由は

クラスに馴染めていない
授業の内容にもついていけてない

と学校側から説明をされたということでした。

経緯・指導の結果

 
彼には将来の夢があり、そのためにはどうしても大学進学が必要でした。その道を閉ざしてしまうのではないかということを親御さんは心配して、結論を出せずにいました。いざ指導を開始してみると、彼は説明を聞くこと(聴覚的認知)は苦手でしたが、視覚的な情報の理解力は非常に強いことに気がつきました。伝え方の重心を、話して聞かせる説明からビジュアル重視の見せる指導へと移した結果、ドンドン問題が解けるようになっていきました。そして学校の授業中も、授業に参加する際、こちらで作成、指示したオリジナルの宿題ノートを見ながらワークやプリントの問題を解かせてもらうように提案しました。先生の説明を聞いているよりかは、落ち着いて取り組めるのではないかと思ったからです。

その結果、定期試験でいままで取ったことがないような高得点をとってくれました。生徒さんは大喜びして、満面の笑みでした。それには学校の先生も驚き、特別支援学級へ移る話は一旦保留となりました。もちろん、普通学級に通うべきか、特別支援学級へ通うべきかは、あくまで生徒と親御さんが選択できるものであるべきだと思います。しかしながら、学校の先生や親が気づいていないだけで、実は本人にとって有効な勉強法が見つかることがあるのも事実です。それを見過ごしてしまい、何も手立てを講じないまま、将来の選択肢を狭めてしまうことはお子様の未来、可能性を閉ざしてしまうことになります。

少なくとも学力的な心配は、ジャンプのプロ家庭教師として、その子一人ひとりの弱い特性、強い特性を見極めることで、できる限り取り除いてあげることができます。そうすることで勉強を通して自信を持ち、自己肯定感を抱ける人に育てていきたいと、そう思います。通常クラスか特別支援か、で悩まれている保護者の方々。我々の想像をはるかに超える可能性を、お子様は持っております。ゆっくりでも、一つひとつ階段を登っていけば、きっと見えてくる世界があるはずです。

2005年に発達障害支援法が施行され、「家庭教師のジャンプ」も「プロ家庭教師のジャンプ」と高い専門性あるプロ家庭教師集団となり、ちょうど15年目を迎えます。私たちプロ家庭教師のジャンプの教師陣は、発達障害を抱える未来あるお子様のため、少しでも役に立ちたいという想いを持って日々、指導、研究に励んでおります。どんな悩みでも共有し、親子が笑顔で生きていける道、そんな道を創るお手伝いを、今後もしていきたいとそのように考えています。

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