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ミスをなくすために(発達障害)

2020.9.15

スポーツの世界ではその重要性がしばしば指摘されるルーチンワークだが、こと勉強においてもその重要性はなんら変わらないものだ。時々試験の後に、「もしミスが無ければ、あと+何点は取れていた!」などという声を耳にすることがあるが、このような場合に気をつけなければならないのは、ミスを単なるケアレスあつかいして素通りしないことである。ミスとは実は起こるべくして起こるものなのだ。トップ選手は決してミスなどしないように、点数が取れている子もまた同様である。ミスをするような手順に問題があったのであって、たとえミスをしないように気をつけていたとしても、手順を直さないかぎりはきっとまた同じようなミスを繰り返すことになるだろう。そう、大切なのは正しい解き方の手順を身につけることなのだ。

プロ家庭教師

例えば、算数(数学)などはその最たる教科であろう。計算の問題などであれば、その解き方を理解するまでは比較的容易であるが、実際に小テストなどを行ってみると計算ミスを繰り返すという生徒は存外多いものだ。このような生徒に指導を行う場合に指導者として大切なのが、単なる解法の説明にとどまらずに正しい解き方の手順を理させたうえで、それを生徒に定着させることである。授業内においては「どこでミスをしやすいのか。なぜ正しい手順だとミスをしないのか。」という、正しい手順で解くことのメリットを生徒に理解させるのがポイントとなる。

プロ家庭教師

そのうえで、その手順をしっかりと定着させるためにはそれなりの反復練習が必要だ。これはもちろん課題によって行うことになるわけだが、だからこそ生徒に対してどのような課題指示を行うかが、実は授業内容以上に重要なポイントとなってくる。正しい手順で解く事がルーチンワークで行えるようになれば、ケアレスミスなど存在しないはずなのだ。

ではそれをマスターさせるためには、どのような点に注意して課題指示を行えばよいのか・・・。

勉強においては正しい手順で解く事がルーチンワークで行えるようになれば、ケアレスミスなど存在しなくなる。

そのために重要な事はどのようにしてその正しい手順を身につけさせるかである。例えば、テストの際にだけミスを防ぐため見直しを行うように声がけを行ってもほとんど意味がない。普段見直しなど行っていない生徒にとっては、そのやり方からわからないからである。また、見直し=解き直しだと勘違いしている生徒も多いが、解き直しなんかをしていたらそれこそ解答時間が足りなくなってしまう事だろう。大切な点は、普段の解き方が正しい手順になっているかどうかなのだ。普段から正しい手順で解く事ができていれば、テストの際にも普段通りに解いているだけで自ずからミスなどなくなるというわけである。

普段から正しい手順で解く事をマスターさせるためには、もちろん反復練習が重要である。ましてやそれをルーチンワークで行えるようになるためには、相応の練習量が必要となるはずだ。授業内だけでそれをマスターさせる事は不可能といえるだろう。教師がそこにいなくても、つまり一人で解いている時に正しい手順で解けるのかが肝要なのだから。だからこそ生徒に対してどのような課題の指示を行うのかは、ある意味では授業内容以上にプロ家庭教師としてかなり重要なスキルの1つであるといえよう。

プロ家庭教師

さて、生徒に正しい解き方の手順を身につけさせるための課題指示におけるポイントの第1が、まさに「類題の反復練習を大量に課す」ということである。ここで気をつけなければならないのが、練習の初期段階においてはいろいろな問題をシャッフルしてたくさん解かせるのではなく、全く同じ解き方で解ける問題=類題を同時にたくさんやらせるという点である。これは、課題においては解き方を覚えさせる事以上に書き方を身につけさせる事が目的である、という視点が教師側にあるかどうかと密接に関わってくる。極論にはなるが、正しくない手順で書き方も意識させずに大量の練習をさせてしまう事は、かえって生徒に悪いフォームを身につけさせているようなもので、ミスを無くすという観点ではマイナスの効果すらある事を知っておくべきであろう。

正しい解き方とは正しい手順の事であり例えば算数(数学)の計算分野などにおいてはそれは正しい書き方を身につけることと同義であり、そのためには課題による類題の反復練習が必須となるが、この時同時に必要となるのが「正しい解き方=書き方」の見本であろう。指導中に問題の解き方をただ解説するだけでは、おそらくミスもなくならないし試験の点数も安定しない原因がまさにここにある。生徒が課題で1人で練習する際の解き方=書き方を、生徒の思うがままに任せていては正しくない解き方=書き方を癖にしてしまう危険性があり、かえって逆効果なのだ。

解き方=書き方

ちまたで言われる賢いタイプの生徒とは、実はこの解き方=書き方の再現能力に優れた生徒の事であろうと私は考える。それは、正しい解き方の手順を1、2度目で見ただけで記憶できてしまい、1人で練習する際にも自分の記憶だけを頼りにそれを正しく再現できる生徒の事だ。しかしながらこのような生徒は実にまれである。たいていの場合、生徒は指導中に解き方の手順のイメージをふんわりとつかんだだけで、「1人で解けるようになった!」と勘違いしているにすぎない。解き方の正しい手順=書き方まではもちろんマスターできていないから、1人で練習する際には正しい書き方を再現できないために、問題によっては解けたり問題によってはミスして解けなかったりを繰り返し、やがては正しくない書き方を癖にしてしまう事となる。そうならないためにはどうしても書き方の見本が必要なのである。教師に書き方の見本を板書してもらい、それをしっかりとノートに書き写しておく必要があるのだ。

書き方の見本

1人で問題練習を行う初期段階においては、問題を解くというよりもこのノートの見本を見ながら正しい書き方の真似をするという感覚が、正しい勉強のやり方であろう。教師側も生徒に問題の解き方を理解させるのではなく、正しい解き方の手順=書き方を覚えこませるべきなのである。正しい書き方を繰り返し繰り返し反復していれば、やがてそれが自然に身についてミスもなくなるという算段だ。だから1人で練習する際にも常に意識すべきなのは、1つ1つの問題の解答の正誤よりも全ての問題において正しい書き方ができているかどうかであり、それを確認するためにもノートに見本が必要となるはずなのだ。

ところで、発達障害を始めとして勉強につまずいている生徒さんの多くは、この板書をノートに書き写すという作業が苦手だという事も偶然ではないだろう。ノートに見本を書き残せていないからこそ、いつまでも正しい解き方の手順をマスターできないというのが、彼らが勉強のつまずきから脱却できなくなっている最大の要因の1つであると私は考えている。プロ家庭教師のジャンプがその指導システムにおいて「まとめノート」の開発に力を入れて取り組んでいるのは、まさにそのような1人ではノートが作れない生徒さんのためなのである。

指導システム:指導のステップ

正しい解き方=書き方をマスターさせるためのノートにその見本を書き残しておくことの重要性は発達障害を始めとした勉強が苦手になってしまっている生徒に指導を行う上で最も重要となる。なかでも大切なことは解き方の手順にフォーカスしてそれををていねいに教えることに尽きると私は考えている。

考え方を理解させようとする余りに複数の解き方を紹介したり、書き方などの細かな部分は生徒に任せてしまうような指導スタイルは、このようなタイプの生徒に対しては逆効果ですらあるだろう。生徒の特性を鑑みてベストと判断され得るたった1つの正しい解き方の手順=書き方を教師側が決定してあげて、それを生徒にマスターさせることに特化した指導方法こそが、彼らに対して学習効果をあげるためには必要不可欠ではないか。

ミスをなくすために

もちろんこれまでも繰り返し述べてきたように、これを生徒にマスターさせるためには指導のやり方だけではなくどのような反復練習を行わせるかという課題の指示の仕方も重要になってくる。前述した「類題の反復練習を大量に課すこと」「解き方=書き方の見本をノートに書き残しておくこと」などが最重要ポイントになるわけだが、他にも気をつけなければならないのが「1日あたりでは適量の課題を日数分に分けて与えること」である。

適量の課題を日数分に分けて与える

課題の消化状況が良くない生徒に共通して見られる特徴の1つにまとめて課題をやろうとする習性があげられる。逆説的な言い方にはなるが、1日でまとめてやれてしまう位の量の課題しか与えなかった場合には、間違いなく彼らはまとめてそれをやろうとするだろう。大切なのは、まとめてやろうとしたら消化しきれない量だが1日あたりでは適量の課題を、それぞれどれをいつ消化するべきかという日付の指示まで行ったうえで与えることだ。適量の反復練習を毎日毎日繰り返すことで、正しい解き方=書き方は生徒にとってもやがてはルーチンワークとなっていく。そうなってさえしまえばもはやテストにおいてもミスなど起こらないはずである。

課題で正しい解き方=書き方を身につけたられたからこそテストでもそれが履行できるのであり、そのためには正しい反復練習を行わせ続けることが何よりも重要になってくるのはこれまで述べてきた通りだ。最終的に必要な反復練習の量はもちろん生徒1人1人によっても、また同じ生徒においても取り扱う教科や分野によって大きく異なってくる。だからこそ、場合によってはある分野は取りわないといった見極めすら必要になることもあり得るのだが・・・。そのあたりはまた別の機会に。

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