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こだわる(発達障害)

2020.9.27

今回は生徒さんのこだわりについての話です。

私は小学校低学年のTくんの指導をしていました。算数の問題を解く過程で線を引くところがあったので、定規を使うように指示したところ、言うことを聞かずにフリーハンドで線を引いてしまいました。やり直すよういくら説明しても、嫌!といって聞こうとはしません。このような場合、保護者の皆さんならどういった対応をしますか?

私はまず、「どうして定規を使わないの?」と尋ねてみました。その子がどうして定規を使いたくないのか、理由を知りたかったからです。すると、Tくんは「俺は定規がなくてもまっすぐに線が引けるからいいんだ。」と言っていました。Tくんは毎日字の練習をしていて字を丁寧に書くことのできる生徒さんなので、確かに引いた線はそれなりにはまっすぐに引けています。ただ、まっすぐ書くことが出来るから定規を使わなくていいという訳ではありませんよね。

問題なのは、指示を出された時にそれに従って行動することが出来ないということです。集団生活をする小学校では、自分勝手な行動をする訳にはいきません。

しかし、相手は小学生の低学年の生徒さんですから、そのようなことを説明しても理解してはくれないでしょう。また、厳しく叱ったり無理やり定規を使わせたりしたとしても、Tくんは納得できないまま嫌な思いが残ってしまうでしょう。私は「もし、みんなが定規をうまく使ってが引けるのに、自分だけうまく定規を使えなくてもいいの?」と聞いてみました。線がまっすぐ引ける引けない論ではなく、定規を使える使えない論、つまり使えない場合に困ることを明示して、考えるきっかけを与えたかったのです。すると「うーん。」と言ってしばらく黙ってしまいましたが、「別にいいよ。」と言って次の問題にいってしまいました。しばらくすると、別の問題で点をつなぐところがありました。また定規を使わずに線を引くのかなと思って見守っていましたが、驚いたことにその問題は定規を使って線を引いてくれました。先ほどの話で定規を使ってみようという気持ちになったようです。

こだわりは誰にでもありますし、それ自体は悪いことではありません。しかし、学校や社会の中で生活していく上で支障をきたすことがあると、困るのは本人です。そういった場合、まずは周りがその子を「理解」してあげることが大事です。その上で、そのままではどういう時に困ってしまうかという「気づき」のきっかけを与えてみて下さい。Tくんのように、こだわりと向き合って考える時間をつくることで、上手くこだわりに付き合っていく練習ができるかもしれません。

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