『枕草子』はなぜつまらない?(指導方法)

2016.7.17
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ないない話クリップ

「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」

これは、平安時代に清少納言が書いた『枕草子』の冒頭の一節です。小学校から高校まで、学校ごとに様々な国語の教科書が使われていますが、ほぼ全ての生徒さんが一度はこのフレーズを習います。私も今までに何度も『枕草子』を教えてきましたが、どの生徒さんからも「つまらない」「訳せても何を言ってるのか分からない」という話をよく聞きますし、私自身も学生時代はあまり面白く思えませんでした。

それは何故でしょうか?

その答えは、『枕草子』の構成にあります。
『枕草子』は「あるある話」と「宮仕え中の体験談」という二つの内容で書かれています。「あるある話」の面白さは、それを読んだ(聞いた)人が「分かるー!」と感じるところにありますが、『枕草子』に出てくるのは「平安時代のあるある話」であるため、現代の私達には全く共感できないのです。例えば、『枕草子』では「うつくしきもの(=可愛いもの)」に「瓜にかきたる児の顔(=スイカに描いた子供の顔)」を挙げていますが、生徒さん達からすると「そもそもスイカに顔なんて描かないし!」という、言わば「ないない話」になってしまう訳ですね。また体験談の方は「清少納言の周りの人々との自慢エピソード」ですから、他人の自慢話をただ読んだところで、何も楽しくないのは当然でしょう。

しかし、これらを歴史の登場人物と絡めて勉強すると、一気に生徒さん達の興味が膨らみます。

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「清少納言が仕えていたのは中宮定子という一条天皇の奥さんで、その恋敵の中宮彰子に仕えていたのが『源氏物語』を書いた紫式部!定子の父親が藤原道隆という人で、彰子の父親が道隆の弟で、あの有名な藤原道長!父親同士、娘同士、お付きの者同士で皆ライバルだったんだね!」と図に表しながら説明すると、「道長は知ってるー!」「紫式部って清少納言と仲悪かったんだー!」「平安時代は奥さん二人いても良かったんだね!」など、様々な反応を返してくれます。「知らない人の自慢話」には興味が無くても、「自分が知ってる人達の関係」には興味が湧くものです。

ですので、私が古文を教える時は、「現代語訳」や「文法」だけでなく、必ず「登場人物の関係性」を図に書いて説明するようにしています。テストに出そうな内容をただ覚えるのではなく、その背景にも目を向けることで、その作品だけでなく他の作品でその人物が出てきた時にも興味が湧き、知識が繋がるようになっていくのです。自分の中でのキャラ設定が決まってしまえば、古文の内容が頭の中で「映像化」出来るようになりますので、是非お試しください!

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