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高校に上がれない?クリップマーク

私立の中3は「楽」なのか?(発達障害)

2020.7.1

中高一貫校の内部進学

私立中の多くは中高一貫であり、その最大のメリットは「高校受験をしなくて済むこと」だと思います。

しかし、このメリットはそのままデメリットにも繋がることをご存知でしょうか?
というのも「高校受験をしなくていい」ことと「高校へ上がれる」ことはイコールではないからです。一貫教育ですから確かに高校受験はありません。が、一貫教育だからエスカレーターで高校へ上がれるというわけでもないのです。

「えっ!?中高一貫なのに中学から高校へ上がれないの?そんなことあるの?」

と思われたお母様。私立中高一貫校の現実はさもありなん、なのです。私立は面倒見が良いから公立じゃなく私立中受験をしたのに、、、と思われるのもごもっともです。

確かに公立中と比べるといろんな面で面倒見が良いというのも事実で、やはりそこは経営的側面を考えても高い授業料を毎月受け取っているわけですし、なんとか高校へ上がれるように学校側も懸命に働きかけてくれます。

しかし、かなりの数の私立中高一貫校は、毎年何名かが肩たたきにあって外に出されます。

しかも中3の冬、つまり公立高校入試の直前期(12月あたり)に、「あなたは高校へは上がれないことが決定しました」と告げられるのです。

「高校へ上がることができない」理由

一般的に、高校へ上がることができない理由として、

  1. 不登校などによって出席日数が足りなかった
  2. 素行不良で学校側も対応しきれなくなった
  3. 学力的についていけず、学校側が示す基準に到達できなかった

といったことが挙げられます。

出席日数や素行不良に関してはある程度生徒さん側も夏頃に予測はできていたりするので、外部受験の準備を進められるわけですが、学力的な部分で上がれないとなることは12月のテスト結果で決まったりもするわけです。もちろん学校側から中3春頃に

といったような「予告」はされてはいるわけです。

でも親の心情として、

と期待してしまうのもわかります。

なぜなら小学校の5.6年であれだけ一生懸命親子で頑張って頑張って、合格を勝ち取って入学した学校なのですから。
そんな簡単に、しかも中3の冬に、急に「上がれないので高校入試頑張ってください」なんて、ならないだろう、と思ってしまいますよね。

けれど、、、

どの学校でも一定数、そういう学力面からの最後通告がなされます。

そして、毎年数名の中3生が、大急ぎで高校受験の準備をする羽目になります。

中3から高校受験の準備は可能か

一昔前はそういう私立中からはじき出されてしまった子供の受け皿となる高校は限られていましたが、今はいろんな選択肢が用意されています。

通常の公立高校以外にも、チャレンジスクール、クリエイティブスクール、エンカレッジスクール、といった公立の新しいスタイルの高校であったり、通学型の通信制高校であったり。特に最近は通信制高校からも

東大〇名合格!

早稲田〇名合格!

と、難関国公立大から早慶GMARCHなど、有名難関大への合格者が多数出てきていますね。不登校などにより私立中高一貫校から追い出されてしまった学力の高い生徒さんが貢献しているケースも多いのではないでしょうか。

しかしながら、学力面で赤点をとってしまって中3からなんとか挽回をしようと努力してきて、結果12月または年明けての1月や2月に、「高校へ上がれません」という現実を突如突きつけられた場合、全く想像していなかった高校受験が目の前に迫ってくるわけです。高校受験をしなくていいと思って私立中に入ったら高校受験することになった!という本人にとってはまさに不測の事態です。

もともと高校入試は勉強が大変ということもあって中学受験をしたご家庭にとってはまさに青天の霹靂。もっと悲惨な状況で、高校入試が終わった3月に「出ていってください」と言われることもあります。これらは付属校といえども起こりうる話なのです。

だからこそ、「私立中に合格したから後は自動的に高校に上がれる!良かった!」「付属校に入れたからむこう10年間安泰だ!一安心!」とならずに、中1から中3まで、コツコツ勉強をしていくことが重要になります。

中3になって「このままだと厳しい」という事態から挽回するのは、特に積み重ねが重要な英語、数学ではかなり大変になります。

理科や社会などは中3になっても1.2.年で習った範囲ではなく、3年の最近やったところが範囲となるので、「よし!やるぞ!」となってから挽回できます。しかし英数では3年で習う単元は全て1.2.年で習った範囲の続きとなるため、1.2年で赤点ギリギリのままきてしまうと挽回が難しいのです。

冒頭のテーマに掲げた「私立の中3は楽なのか?」。

晴れて中学受験で合格を勝ち取り、我が世の春とばかりに入学後は部活や趣味に没頭してしまい、勉強は疎かにしてしまってきたようなタイプの生徒さんにとっては、「楽」とはいえなくなります。

私たちプロ家庭教師のジャンプに在籍する中学生は半数が私立中高一貫校の赤点対策です。だから私立中高一貫のこういった実態をよく把握しているわけですが、ほとんどの生徒さんは中学に入ってから学習習慣がほぼついておらず、「勉強のやり方」から教えていくことになります。

勉強のやり方とは、ノートや問題集の使い方から暗記のコツ、テストに向けてのカリキュラムにワーク提出の管理など、勉強全般を細かくチェックしていくことです。

内部進学、赤点撲滅

去年も一昨年も、毎年、中2の夏〜中3夏休みの間に「なんとかしてくださーい!」と入会される方が多いような気がします。

もちろん、皆さんなんとかして高校へ上げていますが、もしこの記事をお読みの方のお子様が小6でこれから中学受験、または合格したばかりの中1であれば、今だからこそやらなければいけない志望校選びや今だからこそやらなければいけないテスト対策がある、ということをしっかりと肝に銘じて、お子様との充実した日々を送られることをお願いしたいと思います。

内部進学できる生徒さんも要注意!

ここまで主に、私立中高一貫校で赤点ギリギリの生徒さま向けに書いてきました。

しかし平均点前後に位置する生徒さんも油断はできません。中3の秋冬に行われる定期テストは、中高一貫の私立中に通っている生徒にとっては「6年間ある学生生活の定期イベントの一つ」でしかありません。赤点ギリギリの生徒さんを除いてほぼ皆が高校へ上がれるわけです。

しかし、公立校の生徒にとっては、この数ヶ月間の勉強や成績で進路が決まる訳ですから、必死に勉強してきています。それまで勉強が苦手だったり嫌いだったりした子も、一生懸命中1・中2の復習をして受験に臨んでいるのです。それに対し、「受験が無いから」と気持ちが緩み、「高校入ってから頑張ればいいや」くらいに考えてしまい、勉強をおろそかにしてしまう私立中の生徒は意外と多く、そのため、高校入学時においての学習習慣や復習状況に大きな差が出る可能性が高いのです。

勿論、私立中は授業進度が速いため、既に高校の内容を中3で扱っている学校も多く、そういう意味では公立中出身の生徒が不利と言えます。しかし、たとえ習っていたとしても、前述のような考え方では学校で習ったことも身に着けられませんし、下手をすれば中学の範囲も復習出来ていない分、公立出身の生徒の方が成績が良い・・・などということも、十分に有り得るのです。

私立に通っている中3のこの時期は、非常に大事な時期です。「受験が無いからまったりしてていいや」とだらけてしまうのではなく、時間に余裕があるからこそ、今のうちに中学の総復習をしておきましょう。

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