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集中させるクリップマーク

集中力のない生徒さんに取り組ませるコツ(発達障害)

2020.6.16

子供を勉強に集中させるにはどうすればいいのか。

特に発達障害や学習障害の生徒さんの場合、効果的な方法がわからなくて困っている親御さんも多いのではないでしょうか。
家庭教師先でも、よくお母様に

ウチの子は本当に集中力がなくて・・
プリント1枚やるのに、私がついていないとダラダラと2時間以上かかるんです・・

などというご相談をいただくことが多くあります。
私も大学時代、アルバイトで小学生の家庭教師をしていた頃は、2時間授業に集中させることに大変苦戦していました。授業時間中、生徒さんが立ち歩いてしまって、ずっと同じ部屋にいることすら難しいということもありました。
長く家庭教師をやってきて正社員家庭教師をしている今では、もちろんそのような授業崩壊を起こしてしまうことはありません。今回は私が授業中に行っている、集中力のない生徒さんにメリハリをつけて取り組ませるためのコツをご紹介したいと思います。「ウチの子は集中力がない。」とお悩みの親御さんに、参考にしていただければ幸いです。

まず一つ目のポイントは、やる内容と目標(ゴール)を具体的に明示するということです。もちろん具体的に指示をするということは、一般的によく言われていることで、試してみたがどうもうまくいかなかったという親御さんも多いと思います。
しかし大人が思っている以上に小・中学生さんは、抽象的なイメージができていません。たとえばダラダラと勉強をしている子どもさんに、「今は何をする時間なの?」と声掛けして、「宿題。」という返事が返ってきたとします。しかしその時、以下のような指示が曖昧になっている可能性があります。

その宿題の、、、

  • どの問題をやるのか
  • どのような物を使ってやるのか
  • どのようにやるのか
  • どこまでやったら終わりなのか

これらがハッキリしないままになってはいないでしょうか。

私は授業中に、
「今日は、数学と英語と国語をやるよ。」といった大枠から話します。
そして
「まず国語は教科書の音読からやるよ。」
「音読はここからここまで読んでもらうよ。」
「途中でつっかえたらその文は最初から一緒に読み直していこう。」
「その後でつっかえた熟語から2つ、この国語辞典で調べて意味を音読しましょう。」
「最後に調べた言葉の例文を、このノートに書き写したら、教科書音読は終了だよ。」
といった風に、
やる内容と、どこまでやったら終わりなのかをハッキリさせます
生徒さんにあわせて、一区切りまでのボリュームを調整する必要はありますが、それに合わせて必ずその区切りの間にやることと、やり方と、そのゴールを細かくハッキリさせるようにしています。これがあるかないかで、同じ内容の授業でも生徒さんの取り組みの姿勢は大きく変わってきます。

数学と英語と国語

しかし本当に集中力が無いという生徒さんには、取り組ませるためのコツとして、これだけでは不十分です。

 

まずさきほどの内容である1つ目のポイントですが、「やる内容と目標(ゴール)を具体的に明示する」と書きました。
ここでの目標(ゴール)とは、目的とは違い、何をしたら終了とするかです。勉強をする意味や目的は中々言葉で伝えることは難しく、継続的な指導を通して気づかせるカタチを作っていくしかありません。しかし、授業の中でやる内容と、どこまでやったら終了とするかは、言葉で具体的に伝えやすく、それを伝えるだけで生徒さんの取り組みのしやすさは大きくかわってくるようです。

 

2つ目のポイントは、「細かな時間設定をする。」ことです。

2時間や3時間という勉強時間の中で、15分や20分程度ずつ、時間を区切ってやることが大事になります。1時間以上の時間単位では終わりが想像しづらいため、単純に頑張ることを諦めてしまうからです。例えば、2時間授業を行うとなると、小学生さんにとっては果てしなく長い時間に感じられるようです。
実際私自身、小学校の頃の夏休みに、2時間勉強をすることを親から宣告された時に絶望的な気持ちになったことを覚えています。2時間あったらターミネーターの映画一本丸々見終わってしまうよ・・という衝撃です。(年がバレてしまいますね笑)。実際は大したことない時間なのですが。その衝撃を受けた時点で、集中して2時間勉強することに対して、最初から諦めモードになってしまう子供が、大人が思っている以上に多いのではないでしょうか。

 

ここまで読んでくださった方の中には、ガッカリされた方もいらっしゃるかもしれません。上記の2つのポイントは一般的によく言われていることなので、すでに実践されている親御さんもいらっしゃるだろうからです。

しかし、最も重要なポイントが3つ目にあるのです。

それは、1つ目と2つ目のポイントを組み合わせることです。

具体的には、「今から20分は漢字の練習の時間です。練習する漢字は◯と◯と◯です。ここに書いて、声に出して読んで、そのあとここに◯回書いて練習します。最後にこっちを隠して書いて、書けたら終了だよ。間違えたら、◯回練習しなおしだよ。」という感じで、時間の区切りとやる内容と終わりを全て具体的に明確にします。

そして一番大事なポイントは、
「20分はこの時間だから、10分で終わったら10分休憩、15分で終わったら5分休憩、20分以上かかったら休憩無し」というように設定してやることです。

集中力が無いという生徒さんは、その勉強をやっている意味や目的、または今やっている勉強が目的の達成につながるという自信や確信を感じられていないことがほとんどです。そうすると勉強をする目的が、何かを身につけることではなく、勉強を終わらせることになってしまいます。頑張って早くやってもダラダラやっても、同じ2時間なら頑張る意味が無いということを、無意識かもしれないですが、感じていることが多いようです。
むしろ頑張って早く進めたら、その分たくさんやらされるくらいのイメージのようです。だからこそ、上記のような指示出しをすると取り組み方が変わります。
やる内容と、ゴールと、頑張った場合のメリットがハッキリとわかるからです。

 

もちろんコレだけでは、勉強を終わらせることが目的になっている状態に変わりはありません。最終的には、勉強が分かる楽しさや、意味や目的に気づかせていかなくてはなりません。ただしそれも勉強に取り組まないことには始まりません。まずは生徒さんが取り組みやすい形を模索していくことが重要だと思いますので、是非実践していただければと思います。

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